あると便利な床下収納庫や掘りごたつ、そしてお茶室に必須の炉は、床下の通気・換気性能に悪い影響を与え、床下に湿気が漂う環境をつくってしまいます。そして、必ずと言っていいほど床下収納庫や掘りごたつ、炉の外側には温度差による結露が発生します。結露からカビの発生、そして木材の腐食、シロアリの食害へと繋がらないように管理と対策をしましょう。なお、基礎断熱工法で建てられた家は、床下も室内という仕組みですので基本的には問題ございません。
床下収納庫
木造住宅の1階の床には、60㎝×60㎝程度の床下点検口を設けることが一般的です。床下の点検や配管の補修など将来のメンテナンスに必要なものです。でも、その点検口に収納庫を設置する場合は、ちょっとしたリスクがあるので注意して下さい。特に、風通しの悪い住宅密集地や低地に建つ住宅は、床下の通気・換気の状態が良くありません。そうした中で床下収納庫を設置すると更に通気・換気性能が劣ることになります。特に、大きな収納庫を設ける場合は、1階の床下は避けることが賢明でしょう。
掘りごたつ
今も昔も人気の「掘りごたつ」です。冬には最高の暖です。しかし一年を通して床下の通気・換気を阻害することになります。また、寒い冬に使用するので掘りごたつの内と外では大きな温度差が生じ、大量の結露が発生します。掘りごたつ周辺の床組みに使われる木材の水分率は大きく上昇します。そして、梅雨や夏場の湿気により乾くことがなく、一年中濡れたままの状態が続きます。やはり木材の腐食やシロアリの食害が心配になります。掘りごたつを使用しない期間は、取外し可能であれば取外しておきましょう。
お茶室の炉
お茶室に必ず設置される炉。床下収納庫や掘りごたつに比べると小さい造作物ですが、床下の通気・換気への影響はあります。そして、この炉は金属製ですので温度差が生じやすく、結露が発生しやすくなります。結露した水滴は地面に落下して溜まります。小さな炉でも周辺の床組みに与える影響は大きいものです。長期間にわたり炉を使わないときは取外しておくのが賢明です。
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